夫の退職金や投資信託の仮差押手続きを行い、裁判により離婚を成立させ、財産分与として300万円を回収したケース
更新日:2022/05/30
- 執筆者弁護士 山本哲也
ご依頼者様データ
ご依頼者様 |
40代(会社員) |
相手方職業 | 会社員 |
子ども | 2人 |
離婚請求 | 求めた側 |
理由 | 性格の不一致 |
依頼に至った経緯
長年家庭内別居の状態で愛情も無くなっており、離婚を決意した奥様から「夫と離婚したい」とご相談をお受けしました。
自宅が建っている土地の名義をどうするか等、当事者同士では話し合いがうまくいかない可能性があり、弁護士にお任せいただく事になりました。
弁護士が実施したこと
夫が協議に応じなかった事から離婚調停を申し立てましたが不調に終わり、更に夫が共有財産である自宅を勝手に解体しようとしている事が分かりました。
財産分与として保全の必要性が高い事案であると判断し、財産分与での回収に備えて退職金や投資信託の仮差押手続きを行い、離婚訴訟(裁判)を提起しました。
得られた結果
- 退職金や投資信託の仮差押手続きで財産分与として回収が予定される金額分を押さえることに成功
- 離婚訴訟でも、最終的には判決ではなく尋問手続きを経ない形で裁判上の和解によって離婚が成立
手がけた感想
夫婦の共有財産である自宅を夫が勝手に処分したため、仮差押の手続きを行ったケースです。
仮差押のための退職金の金額の疎明や、投資信託の第三債務者の特定が難航したが、無事に仮差押手続きを成功させることができた点が良かったと思います。
離婚訴訟では尋問手続きを経て、判決まで進むことが予想された事案でした。
判決前にはご本人が裁判所に出廷し、尋問手続きを行う必要があります。
しかし、夫側も弁護士に依頼していた事や、裁判官の関与もあり、尋問手続きを行わず無事に裁判上の和解という形で離婚を成立させることができました。
なおかつ、財産分与も300万円分をしっかりと回収できましたので、その点も良かったと思います。